ファブリカ
- 若林宏輔
- 2018年10月29日
- 読了時間: 4分

月曜日は朝から晴天でした。なんでしょう。寒い時期が近づくにつれて日の光が先鋭化するような、眩しさが増すように感じます。とりわけ高い建物の隙間から朝の日が差すと、春の暖かい光線とは違った趣があるような。うーん。ずいぶん詩的な始まり方をしてしまいました。何でしょう?多分朝が早かったためかもしれません。もしかすると疲れているのかも(嘘)
今日は月曜日なので大阪のキャンパスで1限の講義がありました。概論系の講義です。これを終えてしばらくは、メールのリプライや、翌日の講義の準備などをしました。夕方からは再び京都に移動する予定がありましたが、その前に健康診断を受けています。学生さんの健康診断はだいたい年度のはじめにあるのですが、教職員は秋期のこの時期に行います。予約制で事前に空いてる日時をネットで登録するのですが、1ヶ月前くらいに予約することになるので、後から他の用事を入れられたりして、ヒヤヒヤしながら健康診断を受けるはめに毎年なっています。もしかすると一部の人は、このせいだけで血圧が上昇したりするかもしれません。
そういえば数年前の健康診断で、若林の前で血圧測定を受けていた他学部の年配男性教員が、血圧の数値がよほど気になっていたのか、看護師さんの目を盗んで勝手に血圧計を止めて、数値を自己申告しているのを目撃しました。誤記憶ではない限りは、たぶんズルをしていたと思いますが、そのときに教員の健康診断が結構重要なのだなと思ったのを覚えています。
日程が決まると、事前にアンケート用紙と尿検査用キットが送られてきますが、年齢によってこの中身は違うようです。若林はまだ若い部類に入るため、がん検診も有料で希望性でした。同じ保険料払ってるはずですけど不思議なことです。インフルエンザの予防接種も同様ですが、実は若林はインフルエンザに罹ったことがなく、よって予防接種もしたことがありません。
さて、健康診断の受付会場に向かうと、同僚のM村先生がいらっしゃいました。ちょうど若林の前の順番だったようで、M村先生を追いかける形で次々と受診しました。度々、数値が上がったとか下がったとかいうお話しを各場所でしました。心電図検査の後に血液検査がありましたが、なぜか若林のほうが早く終わったので、先に採血の順番が回ってきました。これは各所で言っていることですが、若林は血を見ると笑ってしまうという習性(?)があります。サイコパスというわけではなく、防衛機制の一種だと思います。「怖い」という感情を笑ってごまかそうとしてしまうわけですね。武者震いとかに近いかと思います。また個人の主観としては恐怖を感じているわけではないのですが、無意識にこれを感じているのだろうなと想像します。また、この習性は子供の頃から繰り返し観察されています。傍から見れば奇人の類に思われてもしかたがないかなとは思いますけれど(笑)、まぁ血を見て倒れたりするよりかはマシかなと思っています。倒れられたらやっぱり迷惑ですからね。
そういう自分を知っているからか、できるだけ若林は注射をされる瞬間から血液が採取されるまでの始終をじっと観察してしまいます。良く観察することで実態を理解して、恐怖を和らげようという心理なのかなと想像します。というか単に面白くて見ているだけなんですけどね。今回は看護師さんに「見ていて平気なんですか?」と笑って聞かれました。「見ていないと怖くないですか?」と正直に答えたところ、看護師さんは「私は自分がされているのは見れないんです」という回答でした。他人のは見れるのか?と思いましたけど、口には出さずに、色々と考えていました。すると横で採血を始めたばかりのM村先生の看護師さんが「あっ」と声を出したので、そちらを見ました。看護師さんとM村先生が驚いた形相で見合っています。何事かと、よく見てみるとM村先生の採血のチューブが抜けて、針だけがM村先生の左腕に刺さっていました。看護師さんが「すみません。もう1回良いですか?」と聞いて、今度はM村先生の右腕にゴムチューブを巻きだしているのを見て、また少し笑ってしまいました。血を見たから笑ったわけではもちろんありません。その後、聴覚検診で再びM村先生とお会いしたら、しっかり両腕に採血後に穴を押さえるバンドがつけられていました。
健康診断を終えるとその足で京都に向かい、定例の研究会に参加しました。研究会後の打ち上げでは、健康診断の前からしばらくアルコールは控えていたので、ビールを美味しくい頂きました。健康診断にはそういう機能もあるなと思った次第。
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